独自の「スタイル」のある繁盛店を作る店舗系マーケター養成講座レポート第2弾。今回は、お店をオープン後5ヶ月で講座に参加された、東京都渋谷区初台の理容室「匠和」の代表である中山貴登さんにお話を伺います。
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目次
「男らしい短髪」「フェードスタイル」を提唱する中山さん
仁藤洋平(左)中山貴登さん(右)
今回は初台で床屋さんを経営されている中山さんにインタビューしていきたいと思います。
では、中山さん、自己紹介をお願いします。
初台の住宅地の中にある床屋「匠和」
(右側の白い建物1階)
看板(左)と店舗外観(右)
男らしい短髪スタイルがウリ
それから、1年弱ですか?
店を出してから講座に入るまで10カ月ぐらいでしたよね。
全然お客さんいないところからスタートして、全然上手くいかなかったという。
大阪で10年修行し、顧客ゼロで東京で独立
そもそも東京になんで来たんでしたっけ?
もともと大阪だったわけじゃないですか。
普通だったらお客さんをそこそこ持ってたりすれば、大阪にオープンすると思うんですけど。
東京にオープンした理由は何だったんですか?
どうせやるなら東京で勝負したかった
「大阪でやるつもりはありませんでした」
あと将来性というか、大阪が発展してく未来があんまり見えなかったです、本当に。
東京で無理だったらもう無理だなっていう感じ。
人もいるし物価も、単価も高いし。
どうせやるなら東京かなみたいな感じ。
勤め始めの時はお客さんをもらってみたいな気持ちもちょっとありましたけど「やっぱり無いな」っていう感じでしたね。
「近くでやるんだったらちょっとぐらい持ってってもいいよ」みたいな感じだったんですけど、何ていうか、若かったんです、年齢層が。
「ここでまたアホみたいな話をするのもなあ」みたいな。
30歳ぐらいになってくると、そういうチャラチャラというか、ワチャワチャした話もあんまりね。
日常が苦痛になってくるというか。
その時はもう結婚してたんでしたっけ?
すごく反対されたけど「いけますよ」言うて(笑)
結果「いけない」みたいな(笑)
技術に自信があるから、口コミで集まると思った
「技術だけでは来なかったですね」
前の店からもOKもらってるわけだし。
でも、技術は一生懸命頑張ってたほうだったんで。
わりかし、口コミで地域一ぐらいはね。
やっぱり聞いた人達も悪かったかもしれないですね、独立する前に。
「やっぱ口コミだよ」みたいな。
みんな「口コミ」って言うんですよ、口を揃えて。
口コミ…そりゃそうですよね(笑)
なんかそういう戦略とかもない店だったんで、前のお店がね。
もともとお客さんがそこそこ付いててみたいなのがあるじゃないですか。地場の……
専門学校の校長をしてたんですよ、オーナーが。
コンテストもまあまあやってましたね。
大阪の中ではそこそこ有名だったかもしれないですよね。
だから就職したってのもあったんですけどね。
床屋さんなんて大体うまくいってないお店のほうが多かったんで。
わりかし、上手くいっている床屋だったと思います。
でも、それで、お客さんをもらえるのに大阪に出さなかったってことですね。
周りに聞いた人もそうだったし、技術があればいけるんじゃないかみたいな。
大阪は修行に行ってるだけっていう感覚も結構あったんで。
「いけんの?」みたいな。
「いけますよ」言うて(笑)
何回も言うてましたけどね。
「僕が駄目だったら、たぶんみんな駄目だと思いますよ」って。
そのぐらいのノリだったすね、本当に。
今の物件を選んだ理由
「そもそもどうして初台に?」
「世田谷いいなー」と思ってたんですけど、ネームバリューの割にそんなに惹かれる街でもなかった。
プラスあれですね、競合が多かったです。
素人目にというか、店舗経営したことがない人が見ても「これはちょっと大変なんじゃないかな」みたいな。
別に下北沢が汚いというわけじゃないですけど。
ゴチャゴチャしてますよね。
成城とか、あっち系の……成城じゃないわ、何でしたっけ、あそこ?
名前忘れちゃいました、もう結構前なんで。
単価は良いんですけどね。
素人目に見てもこれはちょっと大変そうだなみたいな。
三軒茶屋とかまで来て、で、代田、笹塚……
初台、笹塚も結構ありますよね。
じゃあ、家賃も安いし、競合もあんまり多くなさそうだし、初台にしようと。
危険ですね。
店舗系マーケター養成講座に参加した理由
駅前でのビラ配り以外は全部やった
「当時考えられることは全部やりました」
一応ホームページも作ってあったんで、手当たり次第、無料の集客媒体たくさんあるじゃないですか。ああいうとこに載せたりとか。
あとベタですけど、チラシとか。
あったんですよ。
1つだけ。
取りあえずどっかにお願いして作った?
お願いしたホームページ屋さんがマジポンコツで、結局自分で作り直したんですよね。
「良くないな」「これじゃ無理だろう」と思って。
それもちょっと自分で勉強して?
本当に毛が生えた部類ですよ、素人に。
チラシとかも撒いて。
結構想像できることっていうか、やれることはやってたんですね。
それだけはやってない。
いや、そりゃ可愛い子が配ったら「あら?」ってなるかもしれないですけど、こんな髭面じゃちょっとね。
なんか「うちの店、暇ですよ」って言ってるような(笑)
キャッチっぽいんですよね。
あんまり良いイメージが湧かなくて。
どっかの店はすごいですけどね。
駅前からほとんど持ってくるところもあるみたいですよ。
ガンガン話しかけて。
まあ考え方ですけどね。
3ヶ月経っても増えなかった集客
「軍資金が日に日に減っていきました」
売上はあんまり良くなかったすね。
あんまりっていうか、本当に良くなかった。
結構余裕があったんで、軍資金削られても「まあまあ」っていう感じだったんですけど、1~2カ月目は。
でも、6月にオープンしたんですけど、7月、8月ってやっぱ忙しい月じゃないですか。
それでもやっぱあんまり盛り上がってこない、困ったもんだなみたいな。
自己資金プラス、限度額まで借りて、余らせて軍資金みたいな。
1年以上は全然いけるぐらいの余裕はありました。
「最悪ゼロでも」っていう計算でやってたんで。
爺さんの店かっていうぐらい、シューッとこう。
仕事ばっかりになっても駄目だろうと思って。
まあ口コミが広がればね。
新規が来ても、リピートしなかった
「クーポン目当てのお客さんばかりでした」
全くのゼロからのスタートだったということですけど。
新規は…チラシ撒いた月で20とか30とか。
で、またチラシなんて粗悪なというか、そういう集客をやってると「これ、リピートなさそうだな」って人いるじゃないですか。
一応クーポンみたいなのも付けてたんで。
「これはダメだな」みたいな人は多かったですね。
もちろん、良い人もいましたけど、あんまり……
知り合いの勧めで仁藤を知った
「経営のセミナーは胡散臭いと思ってました」
いや、本当に失礼ですけど、僕の方が技術は上手い自信があったんで、何でかなと。
僕の教材を見て売上が上がったっていう人が、たまたま中山さんの大阪の知り合いだったんですよね。
「動画に出とるやん」と。
「どうなの?」と。
ああいうセミナーとか講座みたいなのは、本当に胡散臭いイメージしかなかったんで。
で、電話したら「メチャメチャ伸びた」と。
嘘だろうみたいな。
もう超食い気味でもう連絡してましたもん。
昔のメールのセンター問い合わせぐらいのノリで更新してましたもん。
メール返ってこないなあって……
タイミングがありますよね。
興味はあるんだけど、今はちょっと入れないみたいな。
タイミングが合ったら、何かしら来てもらえたら嬉しいんですけど。
店舗系マーケター養成講座に参加して良かったこと
売上が伸びたし、人間関係にも恵まれた
「良いことだらけですよ(笑)」
あと同業の人とか、異業種もいましたけど、経営者のつながりっていうのも良かった。
胡散臭い繋がりは嫌じゃないですか。
僕よりも経営的に悪い人はあまりいなかったですけど、さすがに。
でも、何かこう、「みんなで頑張ろう」みたいな雰囲気がすごい良かったですけどね。
今でも連絡を取ってますし。
横浜に出かけに行ったりとかしてましたよね。
中山さん家に三重の人とか、仙台の人とか、福島の人が泊まったりしてましたよね(笑)
いや、本当に専門学校の同期とかそのくらい。
でも、同じ地域っていっても商売敵ですから、あんまりね。
僕もこういう活動を始めてからですね。
色々な人と仲良くなったというか。
いや、分かってましたけど(笑)
講座が始まる前に売上が上がった?
「講座が始まる前に集客増えましたからね(笑)」
結構クーポンも付けてましたしね。
あのプレの状態から新規が来てましたからね。
大丈夫ですかね(笑)
最初に教材みたいなのを貰ったじゃないですか。
「事前にちょっと勉強して、ある程度ウリ作りとかを勉強してから来てください」みたいな怖い感じだったんで。
まだ、バカにしてないです。
そうですよね、教材を先に渡してて。
今でもブックマークしてますよ。
店の看板の書き方とかも変えてみたりして。
お店のウリを盛り込んだ看板に変えた
ホームページもデカいすけど、もちろんね。
講座開始後にホームページ制作を依頼
中山さんのお店のホームページはこちら
自負してたんで、これはまずいなと。
もうウリ作りとか、仁藤さんのホームページとか見たりとかして、結構がっちり作り込んで「はい」って感じでした。
素材がなくて、提出が遅い人もいるんですよ、
ウリ作りだの、何だので時間が掛かっちゃって。
中山さんはメチャクチャ早かったから、すぐ作ったって感じですよね。
「早っ!」みたいな。
講座が終わる頃には月100人集客できるまでに
「新規だけで100人以上来ましたね」
「初台、メンズ」とか、「初台、床屋」とか、講座期間中に。
「初台」だけじゃなくて「幡ヶ谷」のキーワードも。
講座が1月スタートで、4月ぐらいにはもう本当に大爆発してたんで。
講座が終わる4月ぐらいには、結構数字出てましたよね。
その時点で新規60人とか言ってましたもんね、月で。
実質100人ぐらい来てたけど、その時はまだ1人でやってたから。
やっぱり切りたいタイミングって大体一緒じゃないですか、土日とか、平日夜とか。
まあしょうがないですよね。人の生活なんで。
閑散期も関係なく、1人営業で月130万を売り上げる
「倍どころの売上じゃないですよね」
ヘルプがまったくないと。
メチャ頑張った時で130万ぐらいでした。
もうほぼ毎月行ってましたね。
閑散期とかあまり関係なかったです。
何かもう、1週間終わるとぶっ倒れるぐらいな(笑)
「ワッチャー」みたいな。
「5分ずつ縮まったらもう1人いけるな」とか。
シビアなスケジュールで(笑)
で、ずーっとそれ130万とか、新規も60人とか来て、でも、40~50人断ったりとかして。
だからもうカウントしなかったす、最後の方は嫌すぎて。
「すいません」みたいな。
「無理やな」って。
常連さんを大事にしてあげたい気持ちもあるし。
繁盛しすぎて、ホットペッパーを解約
「もっと集客しようと思えば出来ますよね」
「全部1回やりましょう」みたいなのでやったじゃないですか。
伸びるとこまで行きましょうって。
売れすぎちゃって(笑)
今スタッフがいるんで、ちょっとだけPPC打ってますけどね。
月8,000円ぐらいですかね。1万円弱ぐらい。
ほとんど広告費掛かってないですもんね。
ドメイン代とかサーバー代ぐらいですね。
広告費とかもまったく掛かってなくて。
それでも100人ぐらい来ちゃってるし。
余力が残ってるのが良いですよね。
ホットペッパーも、出した時は来たわけじゃないですか、そこそこ。
1年間で500名は予約を断った
「頭痛くなるくらい断ってますね」
もうちょっと経っちゃったんだっけ?
だから1年くらいは、メチャクチャ予約を断ってきたんですね。
でも、満を持して来てくれて、売上的に今まで130万ぐらいが多分頭打ちだったのがもっとボーンと。
大体そのくらいいってるってことですね。
スタッフが去年の6月に入ったんですけど、「これぐらいいったらもう最高やな」って話していた数字を余裕で超えましたね。
信頼できるスタッフに恵まれた
「スタッフを雇うこともできました」
1発目のスタッフなんで、新卒よりかは知ってる子が良かった。
やっぱストレスじゃないですか、管理するって。
よく言われてるのが床屋さんだと「1人100万」「1月100万」みたいなのがありますけど、それを余裕で超えちゃってますから、今ね。
今年はちょっと求人があれなんで、それこそ来年。
もうちょっとブレーンがあれば良いですね。
うちのスタッフの周りの友達とかが「辞めたい」っ言ってるから「うちに入らない?」みたいになるのが一番良い状態ですね。
店舗展開も視野に入るまでに
「スタッフが育ったら2店舗目を出します」
それこそスタッフの子がもうちょっと育ったら任せたいなっていう感じで。
今入ってる子を頭にして1店舗当たり2人ずつとかだったらね。
この間は立川の尾川さんのインタビューもさせてもらったんですけど、その時も募集させてもらったんで(笑)
恋人募集的な(笑)全国ネットで。
でも、中山さんの周りにも全然いると思うんですよね。
例えば大阪の方とかね。
もともと前の大阪のオーナーが専門学校の校長だったんで「東京に行きたいヤツがいたら言うよ」とか言われてます。
あんまり当てにはしてないですけどね。
これから独立開業する人に伝えたいこと
オープン前から経営の勉強をしよう
「オープン前に講座に参加したかった」
本当に講座は受けた方が良い…なんか回し者みたいになっちゃうけど。
けど、本当に受けたほうがいいと思うんです、絶対に(笑)
いや、本当に受けたほうがいい。
やっぱそっちの方が、もうちょっとお店も洗練されたんじゃないかなと思いますね。
オープン前に参加した人は、やっぱり何かスタートダッシュ感がすごいすよね。
僕はもう作っちゃったんで、足枷じゃないですけど、やっぱり動けないところがあるじゃないですか。
それこそお店の場所であったり。
たまたま好立地だったので良かったんですけど(笑)
競合もあんまりなくて。
郵便局も目の前にありますしね。
僕が一緒に物件を見に行ってたら「ここはないです」と言っています(笑)
昔はありましたけどね、郵便局の近くが良いっていう話。
今はないですね。
「郵便局の近くに出せばいい」っていうのはもう無くなったと思って頂きたい、皆さんに(笑)
郵便局にもよりますけどね。
まあとにかく独立する前に、色々知っといたほうが良いよってことですよね。
僕の講座に限らずね。
びっくりするぐらい。
「そんなに来ないの?」みたいな。
インスタを頑張らなくても集客はできる
「流行りに乗ればいいってもんじゃない」
インスタグラムとか、撮影とかもメチャクチャこだわってるし、加工とかも。
だから営業よりそっちのほうが大変だって。
もうカメラマンかってぐらいやってますよね。
じゃないと来てもらえないからって。
だからもう、営業後に寝ないでやってるって言ってましたね。
何かに偏らず、色々な広告の手法だったりとか、マーケティングっていうのを知っといたほうが良いのかなと思って……
マーケティングなんて本当に口にしたことなかったですよね。
マーケティングというと、ちょっとカッコいいなぐらいな。
本当に技術だけでいけるって思ってたんで。
これから集客したい店は何をすればいいのか?
「同じ店舗経営者に伝えたいことはありますか?」
もちろん既に店がある人もね。
本当に、良い意味でまだ知れ渡ってなかったんです、お店が。
そもそも知られてないところからだったんで。
「この店、いつできたの?」みたいな。
じゃあ、傷が浅いうちにっていうことは、今すぐに何かしら勉強を始めないといけないということですよね。
今ここで言うのもあれですけど。あれは本当に最初に出したやつなんで。
現在販売中の店舗集客に特化した教材
「店舗集客ブートキャンプ」
誰かしらのそういうプロというか。
「床屋 集客」なんてオープンする前に調べてなかったすもんね、そもそも。
で、やってみて、全然来ないみたいな(笑)
「どうしたもんかな」みたいなね。
習うなら、店をやってる人から学ぶべき
「店舗経営の経験が無いのにコンサルって…」
しかも顔も出てますし、ちゃんと経営されてる人だし、何て言ったらいいんですかね…
講師してる講師みたいなのがいるじゃないですか。もう「職業=講師」みたいな。
机上の空論じゃないですけどね。
「やったことないやんか…」みたいな。
まあ、いますよね。
いわゆるコンサルの人は毛嫌いしてましたね。
あと、仁藤さんの講座の値段も、わりかし「いける」っていう金額でしたね。
いや、本当にね。
足向けて寝ないでください。
中山さんの今後の展望は?
「多すぎて迷ってるんです」
迷っちゃってるぐらい。
床屋以外の業種もチャレンジしたい
「お客さんと一緒に店をやるのも良いなと」
あとは異業種もやっぱちょっと気になりますよね。
やっぱりマーケティングが。
店舗マーケティングが(笑)
異業種の人たちもいっぱい見てきたんで、やっぱり共通するものがたくさんあると。
料理とかはできないですけど、プロデュースぐらいは。
それこそ最初は、お客さんとかで困ってる人がいたりしたら「やりましょうよ」って。
2人で資金を出し合ったりとか。
東京なんで結構、ビジネスビジネスしてる人がいっぱいいるじゃないですか。
特に初台は小金持ちも多いし。
本当いますね。
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